私が個人的に海外で恋しくなるもののひとつが漬物類。ピクルスなど似たようなものもあるけれど、やはり何か少し違う。梅干しや野沢菜漬けなど日本のスーパーでは簡単に手に入るものも、こちらでは存在すらしない(涙)。いつもの通り、市販で手に入らないなら作るしかない、ということで今回はぬか漬けの作り方を紹介します。
そもそもですが、日本国外で糠が手に入るのか疑問に思うと思いますが、日本ほど安価ではありませんが手に入ります。どうも健康食品的な位置づけのようで、Stabilised Rice Branという名前で販売されており、スムージーに混ぜて飲んだりするようです(正直、まずそう…)。私が購入したものはAmazonで500gで1,000円ちょっとでした。
材料を見て、全部揃えるの無理かもと思うかもしれませんが、スパイス類は全部揃わなくても大丈夫ですし、手に入るもので代用するのも良いと思います。
材料 | 分量 |
---|---|
糠(Rice Bran) | 500g |
水 | 500ml |
塩(糠に対して13%) | 65g |
昆布 | 5cm² x 3 |
鷹の爪 | 2本 |
鰹節 | 10g |
干し椎茸* | 1個 |
山椒の実* | 少量 |
捨て野菜 | 適量 |
- 糠を密閉容器に入れ、水を50〜100ml程度残して少しずつ加える。味噌くらいのペースと常になるまで混ぜる。手で握ってみて、指の間から若干水が出てくるくらいがちょうど良い水加減。
- スパイス類を入れるて混ぜる。煮干しや干し椎茸などの大きめの物は、細かく混ぜやすい材料が混ざった後に入れるとやりやすい。
- 捨て野菜を入れる。捨て野菜は何でも良く、イギリスだとブロッコリーやカリフラワー、キャベツの芯などが安くて手に入りやすいのでおすすめ。
- 捨て野菜を糠で覆い、手のひらで上からしっかりと押して空気を抜く。
- カビの発生を防止するために、容器内側の側面や縁についた糠をキッチンペーパーでしっかり拭く。
- 容器を直射日光の当たらない、暗くて涼しい場所に置く。発酵に時間がかかってもよければ、冷蔵庫でもOK。
- 10〜14日程、毎日2回かき回すのが理想。また、4〜5日ごとに捨て野菜を新しい物に入れ替える。
- 2週間程で糠床として完成。
糠床として完成しても、味が馴染んで自分好みになるためには、さらに熟成が必要なので定期的に漬ける、水気が多くなってきたら糠や塩、香辛料などを加えて調整するといった手間が必要になります。また、糠床を触る前は手を洗うようにすると、糠床にカビが生えるリスクを低減できます。糠床にピンクや黒のカビが生えた場合は、残念ですが捨てた方が良いと思います。(白いカビっぽい物は、乳酸菌ですので問題ありません。我が家の糠床も絶賛びっしり白い物で覆われています。)
なお、私は非常に怠惰な人間なので、レシピ通りにはやっていません(笑)。例えば
・早く糠床を作りたかったので冷蔵庫には入れず、家の冷暗所で保管
・毎日2回もかき混ぜたくないので、2日に1回だけかき混ぜる
・糠床が出来たら冷蔵庫内で保管し、1ヶ月に1回くらい気が向いたらかき混ぜる
・数ヶ月に1回、気が向いたら糠や塩を足し、糠床を調整
という非常に適当な運用ですが、今のところ問題なく糠床として成立しています。ただ、最近少し放置し過ぎたのか、糠床がツンツンした味になってきているので、手入れが必要になってきた気がします。作っても手入れが必要なので、あまり気軽ではないのかもしれませんが、冷蔵庫に保管して1ヶ月に1度かき混ぜれば良い程度なので、もし興味があれば試してみてください。