イギリス・リーズでみつけた山菜 – ワイルドガーリック

おそらくイギリスで一番一般的な山菜と言っても良いのがワイルドガーリック。3月上旬くらいから生え始め6月中旬頃まで楽しめる山菜です。

基本情報

学名:Allium ursinum
英名:Wild Garlic
和名:ワイルドガーリック

ヨーロッパや英国に分布する野草のため、日本語での名称が見当たらないのですが、人によっては行者にんにくと呼んでいたりします。味は、名前から察する通りニンニク的な味ですが、個人的にはニラに非常に似ていて、ニラの代用として使うことが多いです。

収穫の際は、鈴蘭などの少し似た見た目の植物と間違って採らないように十分に気をつけてください。

* 山菜の収穫は十分なリサーチをした上で、自己責任でお願いします。

リーズ近郊で見つけられる場所

Adel Woods

Headinglyからさらに少し北にいったAdelという地域の林は、3月から6月にかけてところどころでワイルドガーリックが群生しています。Adel Woods自体は、近所のボランティアが定期的にきれいにしていることが窺える非常にきれいな林です。

University of Leeds St George’s Field

リーズ大学の一角に昔墓地だった場所があり、ちょっとした憩いの場になっています。その墓地の南西の入り口付近に大量に群生しています。学生寮の裏手にあり、普段は人通りが多くない場所なので山菜を採っていても意外と気づかれません。一応大学の市有地なので、こっそりと必要な分だけ採りましょう。

ワイルドガーリックは上記の場所に限らず広範囲で見つけられる野草で、時期になると本当に至る所に見かけます。

おいしい食べ方

餃子

餃子は外国にいても比較的簡単に作れる料理のひとつですが、作っていて高くつく材料がニラです。中華スーパーではニラが手に入りますが、かなり高級品です。しかしワイルドガーリックの季節はそれがタダとなるため、我が家では春は餃子シーズンとなっております。イギリスの豚肉は、日本の挽肉に比べて野生味が強いと思うのですが、ワイルドガーリックを入れることによって臭みが消えてより本格的な味になります。

材料
餃子の皮 (中華スーパーの冷凍品コーナーでも買えます)
豚ひき (300g)
ワイルドガーリック (好きなだけ)
セロリ(1本)
クワイ (1缶の半分)
にんにくペースト (小さじ2)
生姜ペースト (小さじ2)
醤油 (大さじ2)
紹興酒 (大さじ2)
オイスターソース (大さじ2)
ごま油(大さじ2)

作り方
ワイルドガーリックの葉をよく洗い、クワイ、セロリと共に微塵切りにします。水分を少なくした場合は、ここで塩をして10分置いた後絞って水気を取り除きます。野菜とひき肉、調味料を混ぜてひき肉に少し粘りがでるまで混ぜます。餃子の皮に適量を入れて包んで、焼くも良し、蒸すも良し。

ワイルドガーリックのおひたし

少し意外にも思えますが、行者ニンニクのおひたしと思えばわかりやすいかもしれません。シンプルで簡単なのですが、ワイルドガーリックの強い香りが、なぜか上品で甘味のある風味に生まれ変わる一品。メインディッシュにはなりませんが、副菜として添えると食卓の季節感と彩りが格段に上がります。

材料
ワイルドガーリック (好きなだけ)
めんつゆ (大さじ2)
水 (大さじ2)
かつおぶし (適量)

作り方
ワイルドガーリックの葉をよく洗い、濡れた状態のままポリ袋に入れる(もしくは、サランラップでふんわり包む)。電子レンジに入れ600Wで3分チンし、その後に冷水にさらして色止めします。冷めてきたら水気を切り食べやすい長さに切ったら器に盛り、めんつゆを水で割った物をかけ、かつおぶしを乗せたら完成です。